※ネタバレ注意※
「悪役令嬢失格だ」と追放されたので誰も... (3/10)
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【日間308位】「悪役令嬢失格だ」と追放されたので誰も休んだことのない騎士団で勤怠管理を始めたら、団長に「俺の人生も管理してくれ」と泣かれました
pt:126 | 部分数:10 (完結) | 作者:月雅
《 あらすじ 》 誰かに必要とされた記憶が、ベアトリスにはない。 王宮で人事台帳を管理する毎日は地味で正確で、誰の目にも留まらなかった。 ある日突然、悪役令嬢の烙印を押されて婚約破棄と追放を同時に言い渡される。 送り先は辺境の騎士団。 届いた先にあったのは、記録も勤務表も交代制もない、崩壊寸前の駐屯地だった。 騎士たちは最後にいつ休んだかも覚えていない。 怪我人の数も、補給の不足も、誰も書き残していない。 ベアトリスにできることは一つしかない。聞いて、数えて、書くこと。 全員の勤務日数を一人ずつ記録していく。 三百六十日、ほとんど誰も休んでいなかった。 完成した勤怠表を見た寡黙な団長は黙り込み、やがて絞り出すように言った。 「俺は……こいつらにこんな働き方をさせていたのか」 記録が騎士団を変えていく。休息が生まれ、補給が届き、壊れかけた組織が息を吹き返す。 不器用な団長がベアトリスを手放すまいとする姿は、日に日に隠せなくなっていく。 一方、ベアトリスが辺境から送った正確な記録は、王都の帳簿に眠っていた矛盾を照らし出し始めていた。 追放を仕組んだ者たちが今さら何を言ってきても、もう遅い。 これは、数えることしかできなかった女が、数えられたことのなかった人たちの居場所を作る話。